勇気ある最初のフォロワーがいかに大切か

リーダー論
デレク・シヴァーズという人が、短い動画を使って、
社会的な運動というもの­が実際にはどのように起きるものであるかを解説しています。
TED:デレク・シヴァーズ 「社会運動はどうやって起こすか」

映像の冒頭からちょっと異様な感じです。
上半身裸の男性が1人阿波踊りのような自己流の踊りを披露しています。
完全におかしな人です。

周りではリラックスした人たちが寝そべっています。
それを見ていた人が、一緒になって踊りだし最初のフォローワー(追随者)となります。
この1人のフォロワーから運動が始まります。
この映像の中でやっていることは本当にくだらないことですが、
1人のフォロワーが友達を手招きし、瞬く間に参加者が増えてブームが起こります。

デレク・シヴァーズが、短い動画を使って、
何かを起こすには、勇気ある最初のフォロワーが如何に大切かという事を伝えています。

1人裸で踊るタイプの人は、最初の何人かのフォロワーを対等に扱う大切さ、
リーダーシップが過大評価されているということ、
1人のバカをリーダーに変えたのは、最初のフォロワーだということ。

このことはリーダーシップに関することでもありますが、
新しい商品やサービスが受け入れられるプロセスにも似ているな~と感じます。
自分にとっての最初のフォロワーは誰なのか、
また自社のサービスの最初のフォロワーは・・・そんなことを考えました。

【動画吹き替え全文】
これからたった3分の間に社会的な運動が起きる様をご覧いただき、そこから教訓を引き出そうかと思います。
最初にリーダーが勇気を持って立ち上がり、嘲笑される必要があります。
でも彼の行動に続くのはすごく簡単です。
ここで最初のフォロワー(追随者)が重要な役割を担っています。
みんなにどう従えばいいか示すのです。
リーダーが彼を対等に扱うのを見てください。
今やリーダーは一人ではありません。複数になったのです。
友達に声をかけてますね。
最初のフォロワーというのは、過小評価されていますが実はリーダーシップの一形態なのです。
こんな風に目立つだけでも勇気がいります。
最初のフォロワーの存在が一人のバカをリーダーと変えるのです。

2人目のフォロワーが現れました。
今や1人のバカでも2人のバカでもありません。
3人というのは集団であり、集団というのはニュースになります。
だから運動は公のものとなります。
リーダーだけでなく、フォロワーの姿が重要なのです。
新たなフォロワーたちは、リーダーではなくフォロワーを真似るものだからです。
さらに2人が加わり、すぐ後に3人が加わりました。
今や勢いがついています。
臨界点に達し、1つの運動になったのです。

多くの人が加わるほど、リスクは小さくなります。
どうしようか決めかねていた人達も、今や加わらない理由はなくなりました。
もう目立つことはありません。笑われることもありません。
急げばコア集団に入れるかも。

この後しばらくはみんな集団に入ろうとします。
加わらない方がかえってバカにされるからです。
これが運動の起こし方です。
教訓をおさらいしましょう。

まず彼のように1人裸で踊るタイプの人は、最初の何人かのフォロワーを対等に扱う大切さを覚えておいてください。
肝心なのは自分ではなく運動だということです。

でももっと大きな教訓があります。
最大の教訓はリーダーシップが過大評価されているということです。
確かにあの裸の男が始まりでした。彼には功績があります。
でも1人のバカをリーダーに変えたのは、最初のフォロワーだったのです。

全員がリーダーになるべきだとよく言いますが、それは効果的ではありません。
本当に運動を起こそうと思うなら、ついて行く勇気を持ち、
他の人達にもその方法を示すことです。
スゴイことをしている孤独なバカを見つけたら、立ち上がって参加する最初の人間となる勇気を持ってください。