ゴールドラッシュ

最近新たな自社サービスを始めることを検討しています。
何を判断基準にすればよいのかなどいろいろ悩むところですが、
歴史にも学ぼうと昔の本を引っ張り出してみました。

ゴールドラッシュは、カリフォルニア州のサクラメントで砂金が取れたことからはじまります。
このニュースは真瞬く間に拡がり、
人口わずか1000名ほどの田舎町に全米から30万人を超える人々が、
一攫千金を夢見て押し寄せます。
gold-rush

多くの成功者が誕生しましたが、
このゴールドラッシュで大金を手に入れ、
有名になった砂金掘りは誰もいません。
成功者の主だった人物は下記4名。

●ヘンリー・ウェルズとウィリアム・ファーゴのコンビ。
荷馬車により高級貨物を運ぶ運送業者として事業を開始し、
二人は砂金掘りで稼いだお金の保管と送金に目をつけ金融業を始めました。
電信を使った送金システムを導入し、安全で速くお金を送ることができると普及します。
現在ウェルズ・ファーゴは全米第4位の銀行であり、
運送業者として設立されたアメリカン・エキスプレスも、
トラベラーズ・チェックに始まりクレジットカードの発行を行っています。
ウェルズファーゴ

●リーヴァイ・ストラウスは当初食品とドライフルーツを販売していましたが、
テントに使われたいた丈夫なデニム生地を使い、砂金掘りの人向けにズボンを販売。
ジーンズとして流行し、世界に470の直営店を持つリーバイスが誕生します。
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●もう一人はリーランド・スタンフォード。
砂金掘りの人向けの雑貨屋さんを開業、勢いに乗って成功し、
採掘される鉱物を運ぶための鉄道の敷設に手を広げ、
大陸横断鉄道の一つセントラルパシフィック鉄道を開業。
カリフォルニア州知事も歴任し、私財を投じてスタンフォード大学を創設します。
スタンフォード

新しい産業が興るときには、ズバリそのものをターゲットにするだけではなく、
その周辺事業を手厚くフォローすることの大切さを感じます。